多くの人は、動画視聴やショッピング、ゲーム、請求書の払い込み、複雑な仕事のプロジェクト、機密のビデオ通話など、インターネットで毎日何時間も過ごしています。仮想プライベートネットワーク (VPN) は、オンラインのプライバシーとセキュリティを守り、個人データを保護する最適なの方法の 1 つです。
VPN の仕組みは?
VPN は、どこにいても安全にインターネットにアクセスできるようにするツールです。デバイスと VPN プロバイダーの間に安全な「トンネル」を作り、主に次の 2 つの方法でユーザーを保護します。
- IP アドレスを隠し、身元と場所を保護する。
- ユーザーと VPN プロバイダー間のトラフィックを暗号化して、ローカルネットワーク上の誰からも解読や改変を受けないようにする。
過去には、VPN は主に企業が社内サービスと独自データへの安全なリモートアクセスを行うために利用するものでした。現在では、特にパブリック Wi-Fi などセキュリティの緩いネットワークでインターネットへの接続を保護したい人をはじめ、誰でも利用できますが、ホームネットワークでも有用です。
VPN は、ブラウザーやアプリなどのサービスを通じてユーザーと VPN プロバイダーとの間で送信されるトラフィックを保護します。VPN をセットアップするには、VPN プロバイダーのアカウントを作成し、コンピューターまたはスマートフォンに VPN ソフトウェアをインストールします。有効にすると、VPN はデバイスで実行しているすべてのアプリとソフトウェアからのトラフィックを処理するため、安全なプライベートネットワーク接続で自由にブラウズ、通信できます。
一般的な VPN プロバイダーは、世界中の様々な場所に多数の接続ゲートウェイを設置しているため、ユーザーの実際のものとは異なるロケールからの IP アドレスを使用できます。これで接続先のサイトなどは、ユーザーの実際の IP アドレスではなく、VPN の IP をトラフィックの送信元として認識します。Mozilla VPN はセキュアサーバーを通してトラフィックを誘導し、30 か国以上からの場所を選択できます。
VPN を使うべき場面は?
パブリック Wi-Fi ネットワークは、インターネットサービスがないときや、スマートフォンに電波が入らないときなどに便利です。一方、パブリック Wi-Fi への接続にはリスクを伴うことがあります。同じネットワークに接続する他の人に盗み見されていないという保証はどこにもありません。トラフィックが暗号化されていても、訪問しているサイトは見えてしまいます。暗号化機能のないアプリ (現在でも多いです) を使っている場合、やっていることはすべて筒抜けです。
自宅では、ホームネットワークが悪意にさらされるリスクは低くなります。ただし、インターネットサービスプロバイダー (ISP) ならユーザーのオンライン活動を追跡、共有できます。ウェブ上でアクセスするすべてのデータは ISP のネットワークを経由しており、その一部は暗号化されていないためです。VPN を使用すると、どこにいても VPN プロバイダーへのトラフィックを暗号化することで、ISP による追跡を阻止できます。
自分のインターネットトラフィックは既に HTTPS で暗号化されていると思われたかもしれません。
最近のウェブサイトへの接続のほとんどが HTTPS によって保護されているのは確かです。しかし、これはコンテンツが暗号化されているのであって、発信元 IP アドレスや宛先 IP アドレスが暗号化されているのではありません。VPN は、ウェブサイトやサードパーティから IP アドレスを知られないようにすることでプライバシーを強化します。
VPN を使うべき理由は?
身元やウェブトラフィックを隠す必要があるのは、相当なテクノロジー通や怪しい人物ぐらいのものと思われるかもしれません。それでも、VPN を使用する正当な理由がたくさんあります。
- オンライン活動を秘密にする。
- 自宅の位置やよく訪れる場所を秘密にする。
- カフェや空港、店舗、図書館などのパブリック Wi-Fi ネットワークへの接続を保護する。
- インターネットアクセスの機密性と健全性を確保する。
- 広告ネットワークがユーザーの IP を使用してウェブ上で付きまとう広告ターゲットプロファイルを作成できないようにする。
VPN のデメリットは?
一部のサービスプロバイダーには、VPN を経由した訪問をブロックし、VPN を使用しているときにコンテンツにアクセスできなくするものがあります。一部で回線が遅くなる、帯域幅を制限する VPN があります。また、ユーザーのプライバシーとセキュリティを尊重するという点で劣る VPN もあります。
VPN は安全?
信頼できる VPN を見つけるのはとても難しいことです。VPN は、オンラインでユーザーを保護することを目的としていますが、すべての VPN が同じ水準のサービスを提供しているわけではありません。VPN サービスを利用しながら買い物をするとき、同意する規約を必ず理解するようにしてください。多くは高品質でプライバシーを重視していると主張していますが、約束を果たせていないものも少なくありません。一部の VPN はユーザーのオンライン活動を記録し、ユーザーのデータと情報を自らマーケティング会社に売却します。デバイスにマルウェアをインストールするよう説得してくる VPN もあります。
Mozilla では、Mozilla VPN がユーザーのプライバシーを尊重していることを保証すべく努めており、そこに評判を賭けています。Mozilla は、ユーザーの情報を安全に守る製品で定評があります。読みやすくはっきりとしたデータプライバシー原則に従い、サービス提供に必要なだけの情報を収集しています。Mozilla VPN は、最新鋭かつスリムなテクノロジーで、完全な VPN 保護とセキュリティを備え、高速の接続を提供します。また、この VPN の開発元はミッション志向の組織を母体としているため、製品に支払った料金は、最高水準の VPN を保証するだけでなく、インターネットをすべての人にとってより良くしているという安心感に繋がります。
VPN を使うとサイバー犯罪から守られる?
VPN はインターネットへの安全な接続を提供するものの、あらゆる悪意から保護するわけではありません。インターネットを利用する際は、VPN の有無にかかわらず、疑わしいリンクや誤報活動、フィッシング詐欺などの脅威に注意する必要があります。オンラインで身を守ることは、日常的に考えていただきたいことです。
VPN は合法?
VPN をインストールして使用することは、現在では米国や英国、カナダ、ニュージーランドなどほとんどの国で合法ですが、一部の国で規制されている可能性があります。VPN を使用する場合、ユーザーの責任で国の法律を確認し、それが合法であるかどうかを判断してください。
VPN はパソコン専用?
VPN は、パソコン、ノート PC、タブレット、スマートフォンなど、すべてのデバイスを保護できます。ブラウザー以外のスタンドアロンアプリからインターネットにアクセスする場合、あらゆるデバイスのプライバシーとセキュリティを保護するうえで VPN が適しています。VPN を有効にするには、各デバイスにインストールする必要があります。Mozilla VPN では、最大 5 台のデバイスで無制限に接続でき、あらゆるアプリやブラウザーからのインターネット接続に対応します。
Mozilla VPN: 高速、安全、信頼の VPN
Mozilla VPN は、すべてのデバイスでインターネットへ接続を守る信頼のサービスです。ユーザーのネットワーク活動のログを保持することはなく、ユーザーのオンライン上の行動のプロファイルを作成するサードパーティと提携することもありません。先行きが見えないのが「ニューノーマル」になった世界では、安心感を持ち、オンライン活動を外部に漏らしていないと確信できることは、これまで以上に重要になっています。